「世代間ギャップを知る意味」

こんにちは。
プロスワークの森田です。

研修事業の営業で企業訪問したときによく相談されるのが、
「世代間ギャップ」
です。

それを埋めてほしいから、全社横断で様々な年代を一緒に研修できないか?

との話なのですが、この相談は正確に言うと、
「世代間での仕事に対する価値観のギャップ」
を埋めてほしい、というオーダーですね。

いつの時代も、若い世代は上の世代からその行動様式や価値基準が理解されず、

「団塊の世代」
「しらけ世代」
「バブル世代」
「氷河期世代」
「ゆとり世代」
「さとり世代」
などと、ある種理解し難いもの、形容し難いもの、
自分たちとは違うものとの評価を受けます。

これは価値観の違いから生じる問題を若い世代のせいにするために、
年長者ゆえに権力を持つ上の世代が意図的にされているように思えます。

高度成長期からバブル崩壊後にかけては生活様式自体に大きな変化もなく、
また会社や組織のスタイルも変わり映えしなかったこともあり、
経験豊富な上の世代に優位性があった、と言えるでしょう。

私は「氷河期世代」の一員ですが、
会社員時代はやはり年長者の方の経験を基にした知識や知恵にずいぶん助けられました。

しかし、2000年以降のインターネットの普及により、
社会や技術の進化速度が劇的に速くなっている昨今の時代においては、
年齢や経験年数でなく、情報収集力と取捨選択力、
そして柔軟性の高い世代が優位性を持ちます。

「Z世代(1995年~2010年前後生まれ)」以降の、
生まれたときからインターネットが存在するデジタルネイティブからは、
一昔前の世代では考えつかない発想やビジネスを行う人間も増えてきました。

その起点となっているのが4大メディア以外のYoutubeを始めとする新メディアですが、
今まで一部の経験した人間しか知り得なかった知識や情報に誰でもアクセスできるようになり、
経験を積むこともするまでもなく、その経験に付随した知識を知恵として獲得できる。
それをビジネスに転換できる。そんな時代です。

私たち「氷河期世代」までは、自分たちや年長者の経験や知識しか知り得なかった、
というのが正確な言い回しになるでしょうか。

「Z世代」からは、普通の学生が起業や副業をして成功している事例が多数登場し、
同世代のそれに対する反応も、
「お金持ちになれていいな、出世して社長になりたいな」
という「氷河期世代」がITバブル時に抱いていた憧憬ではなく、

「やりたいことがハッキリしているなんて羨ましい」
「でも忙しいのは避けたいな」
「生活できる分だけ稼げればいい」

という価値観に基づた冷静な視点が多いです。

業研修で新入社員研修やそのフィードバック研修、入社三年目研修をやっていますが、
彼ら安全な環境で、安心できる仲間と共にゆったりまったり心地よいことに価値を重んじている傾向があり、
「競争」や「金稼ぎ」することについては大した興味も共感もありません。

「売るまで帰ってくるな」
「やれと言われたらやれ」
「返事はYESかはいだ」

という精神論に代表される前時代的な価値観は通用しません。

では、彼らは怠けてサボっているのかというと、
決してそんなことはなく、

「無駄だと思うことはやらない」
「やりたくないことはやりたくないから減らしたい」

という価値観の行動原理に従っているだけです。

なので、テレワークの通信環境を個人的に改良していたり、
チャットツール導入等でコミュニケーションの場を自主的に設けたり、
だけどオンライン飲み会などの会社の行事は避けるわけです。

ここから、私たち上の世代が考えなければならないことが3つあります。

1つ目が、Z世代はそういう価値観を有している、という意識を持つこと。

もちろん決めつけはいけませんが、世代という括りではその傾向がある、

という前提は持つべきです。
前提を持つことで、対応の仕方を想定できます。

そうでないと、
「あいつらの思考回路は分からない」
と、理解すること自体を放棄してしまうでしょう。

2つ目が、本当に必要なものを捉えること。

テレワークの例が最たるものですが、
彼らは本能的に必要なものと不要なものを嗅ぎ分ける能力を有しています。

今までの仕事やそお方法が本当に必要だったのか、無駄はなかったのか、
一緒にできなかったのか、順番を変えられないのか、
ECRSの法則で再確認することです。
意味も意義も分からず、ただ今までやってきたことだから、
引き継がれたからという理由でやっていないか考えましょう。

そうでないと、
「そんな意味のないことはできません」
と、バッサリ切り捨てられるでしょう。

3つ目が、本当に必要なものの意味と意義を分かり易く説明すること。

それ自体がZ世代にとって楽しくて面白ければOKですが、

明確な意味や意義が分からないものを「やりたくない」と拒絶するのは、

至極真っ当な意見です。

そうでないと、
「上司が説明できないことをやれと言われてもイヤです」
と、説明できないことを若い世代にやらせることはそもそも無理があるでしょう。

もちろん、わたしたち上の世代からしたら、

「できない
くせに何を言っているんだ」
「姿勢だけでも見せろ」
「まずやってみてからだろう」

ということにもなるのですが、
Z世代にとっては、

「なにそれ、軍靴の音が聞こえてくる(笑)」

なります。

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